佐藤のブログ

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ボストン美術館展 芸術×力は【日本史オタクカップルが燃える企画展】である

美術館デートおすすめ度 ★★★★ (最高は5)

 

 京王線の改札口に派手に「ボストン美術館展」のポスターが掲載してあり、前々から気になっていたため、東京美術館に行ってきた。

 

 

 行き方は、上野駅上野動物園口にある改札を出て、上野動物園を目指してまっすぐ歩き、上野動物園入り口を右に曲がると東京美術館への階段が見える。電車で行く場合は、新宿駅から山手線外回りに乗る。事前にGoogle Mapでルートを検索しておくとスムーズだろう。駅から美術館までは歩いて7分ほどかかるため、デートで行く際や、雨天の場合は傘の準備をしておくとスマートだろう。「いつも持ち歩いているんだよね」と紳士的に傘を差し出すと女性は喜ぶ(はず)

 

 

art-ap.passes.jp

 

 あらかじめこちらのサイトでチケットを予約すれば、「当日券が売り切れていて入れない!」「割り勘をどうしよう」という悩みから解決される。東京の美術館チケットは「ART PASS」のサイトで予約することが多いため、登録しておくことをおすすめする。当日は予約後に送られる「QRコード」が表示できるスマートフォンと学生ならば「学生証」が必要となる。恋人には「学生証を持ってくるように」伝えておこう。美術館に入ったら、荷物は邪魔となるため、財布と携帯以外は無料のコインロッカーに預けてしまった方がいい。財布は本やグッズを買う際に必要となる。(トイレも忘れずに)

 

美術館デートの醍醐味と言えば、おそらく「インスタ映え」する彼女の姿を美術作品と共に写真に収めたり、一つの美術作品をあれやこれや話しながら二人で見回ったりすることだと思う。しかし、結論から言うと、「ボストン美術館展」は、写真撮影は禁止であり、展示してある作品も日本美術を中心とした難しめで地味なものが多いため、「美術館デート」には向かない。デートで行くのならば、上野駅を出てすぐの「国立西洋美術館」の方が写真撮影ができ、かつモネやルノワールといった西洋画が多いため、華やかで軽快な美術館デートとなるだろう。

 

だが、「高校の頃日本史選択で、日本美術に造詣が深いカップル」なら話が別である。

 

(これは言うまでもないが、既に気心がしれていてお互いが別行動で作品を見学する場合は大変見応えがある企画展なので、是非とも東京美術館を訪れてほしい。)

 

 そう断言できる理由は、遣唐使吉備真備の活躍を描いた〈吉備大臣入唐絵巻〉や平治の乱をテーマにした〈平治物語絵巻 三条殿用地絵巻〉の展示は大変貴重であり、本来はアメリボストン美術館に訪れなければ見ることのできない貴重な絵巻物を「日本」で見ることができるからである。

 

筆者は熱く語っているが、正直日本史B履修者でない限り「吉備真備ってなんて読むの?」「源平合戦は知ってるけど、平時の乱ってなに?」となる。それは当然だ。日本史を私大受験で使った者や、センター日本史で高得点を狙ったもの以外が二つの作品の凄さがわからないからである。だが、知っているものからすれば、「ああ!受験勉強の時に覚えたやつだ!」となるはずだ。デート時に昔の受験勉強エピソードに花を咲かせることだろう。

 

この二つの作品は企画展でも目玉であり、多くの紳士淑女が行列を作って鑑賞をしているため、祝日や休日に東京美術館を訪れる際は、「歩きやすい靴で来るように」恋人に促しておこう。ヒールで行列の中を歩くのは苦痛極まりない。(巻物という作品である以上、鑑賞者は絵や文字を細かく長く見たいため、行列ができるのは致し方ないのである)

 

 この二作品だけでも見応えがあるのだが、筆者が個人的に気に入った作品は、「日本刀」の展示である。

 

13世紀から14世紀にかけて岡山県長船長光が打った全長1m超えの太刀と短刀の展示には目を見張る。鎌倉時代にこのような刀で武士が戦っていたんだ!」とロマンを感じることができる。かなり昔の物なのに光り輝く太刀は見ものである。

 

 他にも古墳時代の「銅鏡」や12世紀に作成された定朝作の「大日如来坐像」は見ものである。西洋画も数多く展示してあるため、日本美術にあまり興味が無い方でも十分に楽しむことができる。

 

 帰りには、近くにある「上島珈琲店 黒田記念館店」でカツサンドや黒糖コーヒを優雅に飲むことをおすすめする。席がよく埋まっているため、席を確保してから商品を注文するといい。ついでに黒田記念館で西洋画を鑑賞することもおすすめしたい。無料で鑑賞することができ、記念館自体もかなり雰囲気があっていい。こちらは写真撮影が可能だ。

 

 筆者は帰りに今まで行ったことのなかった「上野東照宮」に赴いた。東照宮といえば、徳川家が祀ってある神社というイメージ。イメージ通りに建築物は金色に輝いており、武運に肖った絵馬が多く掛けられていた。日陰は一切ないため、日傘は必須。(女性は肌が焼けることを恐れているのだ)

 

 

五重塔だ」と彼女が指を指していたのが可愛らしかった(惚気)

 東照宮の入り口は陽の光が幻想的であった。(時間帯は午後4時ごろ)彼女が妖精のように見える姿を写真に収めるのは至福の一時である。

 

爽健美茶のCMをイメージした。

 上野という街自体に魅力がとても詰まっている。美術作品が好きな方は何の目的も無しに「上野」に訪れることをおすすめする。

 

 【協調性のない僕と彼女】

 

ぴ「私ね、佐藤と上野だったら一緒に将来住んであげても良いよ」

 

私「上野って結構さ、家賃高そう。だってさ、交通の便もいいし、繁華街も近いし、動物園もあるし...」

 

ぴ「そこはさ、「俺も一緒に上野に住みたいな〜」でしょ!?ほっんと協調性がないんだから」

 

私「僕は住む場所は現実的に決めたいのさ。将来設計はちゃんとしないと貯金が貯まらない」

 

ぴ「そんな堅苦しいこと言ってるからモテないんだよーだ。あーあ、お腹すいた。お寿司でも食べに行こうよ。ね。」

 

私「回転寿司?」

 

ぴ「そりゃそうよ。貯金しないと将来設計が...って言うんでしょ?私なりに色々考えてるんだからね」